東京都内や神奈川は鉄道網が非常に発達しています。
そのため、これら首都圏の行動調査は対象者の多くが電車を利用します。
一方、電車に比べると少ないですがバスを使う調査対象者も。
バスは、電車に比べて車内が狭く乗客の数も少ないため、探偵にとっては対象者に気づかれやすいというリスクがあります。
今回はそのリスクを踏まえて、KEN探偵事務所がどのようなやり方でバス尾行を行っているかをご紹介します。
行動調査対象者がバスに乗るパターン
東京都・首都圏の尾行対象者がバスで移動するケースについて説明します。
勤務先・自宅が駅から遠い
尾行開始場所で多いのが対象者の自宅や勤務先。
東京都内の場合、そこを出た対象者のほとんどが駅に向かいます。
しかし、自宅や勤務先と駅が離れている場合に乗るのがバス。
たとえば東京23区でも、山手線圏内から西側(JR中央線・西武新宿線・西武池袋線・京王線・小田急線などのエリア)は、武蔵野線&南武線まで行かないと南北を結ぶ路線がありません。
その不便をカバーするために、このエリアは路線バスがたくさん走っています。
自宅や勤務先がこのエリアで駅から徒歩圏内でない場合、対象者の多くはバスを利用しています。
密会相手と会う場所の都合
普段は自宅や会社近くの駅を利用している対象者でも、相手と会う場所によってはバスを利用することも。
たとえば、電車よりバスで行った方が早いような場合。
ken探偵事務所の事例で言えば、江古田に住んでいる対象者(浮気夫)が、バスで不倫相手に会いに行ったことがあります。
それまで、西武池袋線江古田駅から池袋まで行って不倫相手に会ったり、池袋から山手線に乗り換えて西日暮里で会ったりしていました。
ところがその日は、自宅から徒歩8分の江古田駅には行かずに自宅近くのバス停に向かった夫。
そして関東バスに乗った夫は中野駅前で降り、総武線に乗り替え吉祥寺で降りて浮気相手と合流。
江古田から吉祥寺へ行くのには、池袋線や大江戸線よりバスで中野経由が最も早いルートだからでした。
バス乗車時~探偵の尾行
相手がバスに乗車するときの尾行について解説します。
バスが到着しているとき
停留所にすでにバスが到着しているようなとき、対象者は乗り遅れないよう走るでしょう。
当然、後ろからつけている探偵も走ってバスに乗り込みますが、このとき勢いよく走っても弊社探偵は怪しまれることはありません。
それは対象者と同じように、バスに乗り遅れまいとダッシュする乗客を演じるからです。
もし「ドタドタ走ると尾行に気づかれるのでは?」と躊躇して走って追わなかったら、バスが発車して置いて行かれます。
それでは探偵は務まりません。
ここは大胆に行ってよい、否、行くべきシチエーションです。
大胆に行くべき時に行けない、気の小さい人は探偵失格。
弊社探偵は堂々と対象者の後ろについて、運転席横の読み取り機にSuicaをタッチして乗車します。
これまで尾行に気づかれたことは一度もありません。
バス停で待つとき
停留所で対象者がバスを待っている場合、探偵は少し離れて対象者の死角から状況を見ます。
対象者しか停留所に人が居ない場合は後ろには並びません。
なぜならば、通常バスの乗客は後ろを向いてバスが来るのを見ながら待つからです。
そのとき、すぐ後ろに探偵がいたら対象者の印象に残るかもしれません。
だから弊社探偵は対象者の後ろには並ばないで、バスが来たのを見計らってから停留所に進み対象者のあとについて乗車。
ただし、対象者の後ろに他の乗客が並んでいる場合はその乗客の後へ並びます。
その乗客を盾にし、対象者の視界に直接入らないようにして。
雨天で屋根のないバス停の場合は、傘をさしていれば探偵の姿全体を見られにくいのですぐ後ろに並ぶケースもあります。
また晴天でも、バス停が狭い道路にあって死角が無いような場合、離れた場所で対象者を見ていたのではかえって目立つので普通に後ろに並びます。
そしてバスが来る方を見て、対象者の視界には探偵の後ろ姿しか入らないようにします。
発着点のバス停
駅前バスターミナルなど発着点の場合、バスは乗車口が開いてから数分間は発進しません。
運転手はアイドリング禁止のためエンジンも切ります。
この状態のバスに対象者が乗っても探偵はすぐには乗車しません。
しばらく外からバス車内の様子を確認します。
それは、何らかの理由で発車前に対象者がバスを降りる可能性がゼロではないからです。
たとえば、不倫相手の都合で密会場所が変わり電車で行くことになった場合など、対象者はSuicaやpasmoを清算して下車します。
もし、探偵が同乗していたら慌てて清算して対象者を追うことに。
そうなれば、どうしても対象者の印象に残りやすくなります。
また、清算している間に距離が空いて駅の人混みに紛れた対象者を見失うことになるでしょう。
それに発車時間を待っているバスに乗ると、空いてる状態で対象者の視界に入ります。
相手の視界に入ったとしても、弊社の探偵は変装を替えて対応できますが余計なリスクを負わないのが鉄則。
そのため、運転手がエンジンをかけたのを確認してからバスに乗車します。
バス車内の張込み
対象者を尾行してバスに乗った探偵が、どの位置から対象者を監視するのかお話しします。
バス内の張込み位置は空いてるか混んでいるかと、バスのタイプによって幾通りものパターンがあります。
今回はその中から3つ紹介しましょう。
対象者より後ろに座る探偵
まず混んでいないバスの場合。
弊社探偵は対象者のあとをつけてバスに乗ったら、原則対象者より進行方向後に行って見張るのが基本。
その方が対象者の動きがよく見えるからです。
対象者が降車ボタンを押したり、降りる準備をする動作もすぐにキャッチできます。
すでに浮気相手などの第二対象者と一緒なら、その様子も確認しやすいでしょう。
また、対象者の視界に入らずに済みますし、証拠の隠し撮りも容易。
対象者の前にしか位置できない状況においても、弊社探偵は任務を遂行するスキルを持っています。
しかし、出来るだけ対象者の後ろをキープするようにしています。
後に座れない場合
対象者より後ろの席が空いていなかったり、対象者が最後部に座った場合探偵は前方に位置することになります。
弊社探偵の場合、座席が空いていればバス後部から見て降車口より手前に座ります。
そこに座っていれば、バスが停車するたびに後ろを振り向いて対象者が降りるかどうか見なくて済むからです。
バスが停留所に停まる度に振り返るのは不自然。
降車口手前に座れば、対象者が自分の後ろから脇を通ったあと続いて降車すればよいのです。
満員の場合は
車内の込み具合によって、対象者より前に位置せざる負えないことも。
その場合は、前から対象者の動きを確認したり隠し撮りします。
バス車内が混んでいる場合、弊社探偵は可能な限り降車口の近くに位置します。
それは、対象者の位置によって降りる準備が見えない時があるから。
降車口近くにいれば、対象者が降りるのを直前に確認した時もスムーズに尾行へ繋げます。
想定外を無くす探偵~その事例
徒歩、車、電車、タクシーなどの尾行と同様に、バス尾行もあらゆる状況に対応しなければ調査は成功できません。
そのため、弊社探偵は常にリスクを想定して事前対処します。
その事例を一つ紹介しましょう。
一つ手前の停留所からバスに先乗りした探偵
依頼人のご主人は週末の出張が多い方でした。
ある日、妻の携帯メール(2006年当時)を見て浮気をうかがわせるやり取りを発見。
ご主人が出張予定の今週末、中野で男性と会う約束のメールでした。
ご主人から依頼を受けた弊社探偵は、当日夕方対象者の自宅を張込み。
自宅の場所は三鷹駅と調布駅のちょうど中間。
駅から離れているため、妻は路線バスで三鷹駅まで行きそこから中野駅へ行く可能性が大。
自宅は戸建てで、バス通りから400mほど入った住宅街に有りました。
既に日も暮れて人気もなく、バス停までは歩いて5~6分かかります。
対象者が用心深ければ、バス停に着くまでに尾行している二人の探偵の姿を覚えられる恐れがあります。
万一、妻が二人の探偵のことを警戒したら尾行を続けられなくなるでしょう。
そこで探偵一人が、最寄りバス停の一つ前のバス停に移動しました。
妻より先にバスに乗るためです。
もしも、妻の警戒が強く何度も探偵の方を振り返る場合、尾行している探偵はバスに乗らずにやり過ごします。
そのあとは、一つ前のバス停から先に乗っている探偵が乗車してきた妻の尾行を引き継ぐ。
やり過ごした探偵は、次のバスで三鷹か中野で追いつく。
そして、変装を替えて尾行に合流するという段取りでした。
張込み開始1時間後、妻が自宅の戸建を出ました。
しかし、実際には妻は尾行に気付きませんでした。
気配を消して妻を尾行する探偵は、一つ前のバス停にいる探偵に携帯で動きを伝えます。
連絡を受けた探偵は、そのあと到着したバスに乗車して後部座席に座りました。
バスが次の停留所に止まると妻が乗ってきました。
そして、その後ろを尾行している探偵も乗車。
尾行は順調に続き、妻の不倫の証拠撮影に成功しました。
結局警戒はされませんでしたが、これは決して取り越し苦労ではありません。
行動調査は、相手を見失わない尾行に気づかれないことが絶対。
もちろん不可抗力はあります。
しかし、そうならないために最大限の備えをするのがプロの探偵。
このバス尾行事例もそのひとつです。
結果としてこの対象者は警戒しませんでしたが、自宅の立地条件や停留所までの距離、時間帯などからリスクは有得たわけです。
備えあれば憂いなしで、ken探偵事務所は常に先読みしてリスクに備えています。